突発性虚血心不全とは?滝口幸広さんが34歳という若さで亡くなる
俳優の滝口幸広さんが、11月13日に34歳という若さで亡くなりました。
所属事務所の発表では、死因は「突発性虚血心不全」でした。
「ウォーターボーイズ2」や「AI探偵」で人気の俳優が30代で亡くなったとあって、ショックだった方も多いのではと思います。
しかし、突発性虚血心不全というのは医療者としては聞き慣れない単語です。
『急に』『心臓を栄養する血流が不足し』『心不全を起こす』というワードから考えると、おそらく正確な病名は「急性心筋梗塞」による心不全ではないかと考えます。
急性心筋梗塞とは
梗塞とは「血流が詰まって壊死する」という意味で、急性心筋梗塞は急に心臓を栄養する血管が詰まってしまうことで、心臓の筋肉が栄養不足で壊死してしまう疾患です。
喫煙、糖尿病、脂質異常症、肥満、運動不足、家族歴などがリスク因子となりますが、多くは男女ともに60~70歳代が発症のピークになります。
滝口さんは比較的若い年齢で心筋梗塞を発症しており、心臓や脳などの血流障害を起こしやすい家族歴があったのではと推測されます。
この年齢で糖尿病、脂質異常症などを持つ方もいますが、滝口さんは中肉中背で、特に肥満体型でもなさそうです。
昨日まですこぶる元気にしていた人を突然失ってしまうという病気は、やはり怖いものですね。
滝口さんの関係者の方には、お悔やみ申し上げます。